ハープの嵐
2023-10-01


九月の最終日、残暑から一転、夜半に激しい嵐。

大阪クラシックでもハープを聴きに行ったのですが、会場がカフェのすぐ横で、シルバーのガチャガチャやミキサーの音など結構聞こえてくる環境。不完全燃焼を解消すべく、フェスティバルホールの大阪フィル定演へ。
管弦楽曲でハープがメインって珍しいのですが、今回の指揮者(オーボエも)であるハインツ・ホリガーさんの奥様がハープ奏者だそうで。二曲目はご自身作曲の「音のかけら」だし、後半のシューベルト8番もオーボエが主要パートを担うし、マエストロの得意分野を集めた感じのプログラムということでしょうか。
期待していた「オーボエ、ハープのための二重協奏曲」は、いきなり弦の不協和音。作曲者・ルトスワフスキはポーランド人、第二次大戦では大変な経験をなされたそうです。衝撃の動、緊迫の静が繰り返される。ハープも、優雅なイメージを覆す不穏な音色。第二楽章の鉄琴木琴(ヴィブラフォンとマリンバ)の幻想的な美しさ。
二曲目も、遠くの空から響いてくる雷鳴のような、彼方から迫り来る地響きのような、囁きの重なり合いが格好良い。幽玄の世界です。
残念だったのは、咳き込む人がいつもより多かったような。風邪気味の人が多かったのか、冷房が効きすぎていたのか。そういう意味では、咳に敏感だったコロナの頃の方が良かったなあ。
CDよりもライブ演奏の方が絶対に面白い、前半の緊張感に比べると、「ザ・グレイト」はちょっと平凡に感じられました。シューベルトは歌曲やピアノ曲の印象が強く、交響曲をきちんと聴くのは初めてでしたが、明るく軽快なメロディーで、聞きやすく私好みの曲のはずなのですが。聴き所もあるにはあるけど、なんか難しい。
[大阪クラシック/音楽]

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