「ドライブ・マイ・カー」
2021-09-23


原作は、来月立派な文学館がオープンするという村上春樹。しかし脚本には表題作以外の短編のエピソードや、劇中劇のチェーホフのテキスト引用もたっぷり、いろんな要素を盛り込んで、カンヌ映画祭脚本賞。
濱口竜介監督は、昨年の「スパイの妻」の脚本も良かった。色々詰め込んで、それでいて消化不良にならずにキチンとした物語になっている。今回も、象徴的な言葉をふんだんに散りばめ、核心を突くところはそのまんまセリフで説明されていて、イマジネーションを膨らませたうえで、ちゃんと分かり易い。今風っていうか、今後もこういうスタイル流行ると思う。
 西島秀俊演じる主人公は演出家、それも多言語演劇。そういう演劇手法があるっていうのは聞いたことはあったけど、日本語や英語やハングルがチャンポンで、不思議な面白さがある。役者が台詞に感情を込めるのではなく、台詞が役者の感情を引き出す。って解釈でいいのだろうか?
言語としての言葉と、物語としての言葉、その相互作用で人々が結びつく。
[映画]
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