「恋文」
2018-12-11


放送中の連城三紀彦原作のドラマは、ヒロインの言い分が支離滅裂で展開も都合よすぎて(貧乏くさいお客さんに親切にしたら有名なアーティストでしたって、古すぎないか!?)、初回に感じたドロドロ感が生ぬるくなってしまって残念。
でも、そもそもこの作者はミステリー風味の人情話が本分だったのかなあ。
と、短編集「恋文」を読み返して思う。登場人物の心の機微を巧みにすくい上げ、難しすぎず軽すぎず、間違いなく面白い5編の物語。
なんだけど、皆さん心根がキレイキレイで、「愛する人のために己のエゴをグッと抑える、それこそが愛!」という価値観が物語の根底にある。
それは正しくその通りなんだけど、それが5つ連続でこられるとなんだか物足りなく感じてしまう私はひねくれてるのかなあ。
[読書]
[作家別ラ行]

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