2016-05-05
横山秀夫って、群像劇の名手なのでしょう。「クライマーズ・ハイ」を読んだ時も思いましたが。
警察官がアルツハイマーの妻を嘱託殺人。ひとりぼっちになってしまった彼が、自首するまでの二日間に何をしていたのか……
というのが軸になっているのですが、その事件そのものは割とあっさりした感じ(いや、重たい問題なんですが)で。妻殺しの梶さんよりもその事件にかかわった警察官とか新聞記者たちとかの人生を見せるのが主となっています。
辛いもの、寂しいモノをみんな抱えて生きている。
それでも生きる意味ってなんだろう。人は何のために生きるのか、誰のために生きるのか。
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