2015-06-13
やったよ!戦争が始まったよ!日本がハワイの軍港へ、決死の大空襲だよ!
中島京子の直木賞受賞作。
山田監督の映画版も素敵でした。内容はほぼ原作通り。
映画の方がメロドラマ色が強く、昭和レトロな美術、お着物が華やか。
原作小説は百合色の方が強くて、そして女中のタキちゃんの家事能力の高さが光ります。タキちゃんの料理本とか出てないんだろうか?
大好きな奥様を中心にしたホームドラマが物語の縦軸でありますが、戦前戦中の庶民史が横糸として描かれ、映画の映像と合わせて一つの「昭和資料」と見てもいいんじゃないかと思えてきます。
そのくらい、時代の空気がイキイキしている。楽しげで景気良さげでいたかと思ったら、いつの間にかキリキリした状況をすんなり受け入れてしまっていることを、一人の人間の実感として描かれていて。
最後の方に描かれた挿話が象徴的。絶望的に方向音痴なタケルくんが、しまいに手足を失って、なおも行ってはならない方向へ転がっていく・・・・・・
失われてしまったもの。愛しかった日々。苦い思いも含めて、とても味わい深い作品でした。
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