2013-01-02
年末年始恒例の、深夜放送枠の映画。
主演の蒼井優と江口洋介は、昨年観た「るろうに剣心」にも出演していましたが、それとは正反対な役柄でした。
江口洋介はさすがで、渋い斉藤一でも、心に傷を負った中年役でも、上手いもんです。
蒼井優は、正直言って、るろ剣の時みたいな艶っぽい美人設定は全然似合ってなくて、こういう田舎から出てきた娘さん役の方がしっくりきました。鹿児島弁娘。
しかし、この娘さんの、好感度の低さにはビックリでした。
男を追って上京するのですが、男の手紙の文面からも行先を知らせないことからも、明らかにフラれてるのに「別れてない」って探し回るのがまずウザい。男が勤めてた店をすぐ辞めちゃったと聞くとお店の人に対して「苛めたんだ」と決めつけ、そんな失礼なことを言っておきながら「男を捜し当てるまでここで働かせてくれ」って図々しさ全開です。
店長さんがすごいイイ人で、ケーキ作りの腕前も店のレベルに全然達していない田舎娘を住み込みで雇ってくれたんですが、その店長に断わりもなく勝手に店の材料使ってケーキ修行してたり、先輩従業員と喧嘩して(この先輩がキレるのもよく分かる)勤務時間中に職場放棄するし。
とうとう捜し当てた男も、まあ、ショボイ感じの人でしたが、それでもパティシエの腕を磨くために留学するって言ってるのを「無理」と笑い飛ばすことないでしょうが。「私には分かる」って、どんだけ自信過剰な娘だろうか。フラれちゃうのもすごくよく分かる。
そして、つらい過去のためにケーキ作りを止めた天才パティシエに向かって「逃げたんでしょう」と何も知らないくせに決めつけ、そんな酷いことを言っておきながら「店が大変だから助けて」と図々しさがここでも炸裂。
みんな、なんでこんな娘に親切なんだろう?
ていうか、映画のヒロインがこんな態度悪くていいのだろうか?
田舎から上京してきた純朴な娘さんって言えば、その明るさと頑張りでギスギスした都会人のココロを癒すもんだとばかり思っていたのですが。
そんな先入観をぶち壊してくれた作品でした。
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