2011-05-17
病に倒れた弟を訪ねて、吉永小百合演じる姉は大阪へ。……やっぱり、大阪土産の典型が551なんや。
先週TV放映していた、山田洋次作品。
なんというか、上手いなあ、と思う。ストーリーも演出も、けっして派手ではないのですが、描き方が上手い。甘すぎず辛すぎず、軽すぎず重すぎず。すべてのシーンに無駄がなく、最後の最後でほろりとさせられました。
鶴瓶さん演じる弟は、酒と博打が好きでお金にだらしなく、自分を律せられないダメな人なんです。姪の結婚式で酔っ払ったあたりなんかは、結構面白い式になったと思うのですが、しかし借金作って姿をくらますのはどうかと思う。
しっかり者の姉は、そういう弟に振り回されてとても気の毒なんですが。
ところが、論理の逆転が起こる。
ふらふらして、ちゃんとできない人間のほうが、デキのいい兄姉に比べられたり、みんなから鬱陶しがられて、可哀想なんじゃないか、と。
もうひとつ、この映画で印象的だったのが、行き場のない病人を、無償で面倒る民間ボランティア施設。こういうところで働いている人って、何を思って生きているのでしょう?
いよいよ最期、というときに、「写真撮ろうか」
大阪までかけつけてきてくれた姉や姪といっしょに、ピースで。
勝ち組とか負け組とか、そういう価値観が覆ります。
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